広大地と相続税

「広大地」ですが、この言葉には2つの意味があります。


つまり、

(1)広大な土地という意味での「広大地」
(2)相続税財産評価基本通達24-4に規定されている税務上の「広大地」

です。

(1)は、単純に広くて大きな土地という意味ですので問題はないかと思います。

問題は(2)です。

(2)の相続税財産評価基本通達24-4に規定されている「広大地」とは、以下のとおりとなります。(国税庁HPより)

広大地とは、その地域における標準的な宅地の地積に比べて著しく地積が広大な宅地で、都市計画法第4条第12項に規定する開発行為を行うとした場合に公共公益的施設用地の負担が必要と認められるものをいいます。ただし、大規模工場用地に該当するもの及び中高層の集合住宅等の敷地用地に適しているものは除きます。
(注)
1 都市計画法第4条第12項に規定する開発行為とは、主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更をいいます。
2 公共公益的施設用地とは、道路、公園等の公共施設及び教育施設、医療施設等の公益的施設の用に供される土地をいいます。
3 大規模工場用地とは、財産評価基本通達22-2に定める土地をいいます。
4 広大地は、戸建住宅分譲用地として開発され、道路等の公共公益的施設用地が生じる宅地を前提としていますが、その宅地について、経済的に最も合理的であると認められる開発行為が中高層の集合住宅等を建築することを目的とするものであると認められるものは、いわゆるマンション適地として広大地に該当しないものとされています。

(2)評価方法
広大地の価額は、次に掲げる区分に従い、それぞれ次により計算した金額によって評価します。

(1) 広大地が路線価地域に所在する場合
広大地の価額=広大地の面する路線価×広大地補正率×地積
広大地補正率=0.6−0.05× 広大地の地積/1,000

(2) 広大地が倍率地域に所在する場合
その広大地が標準的な間口距離及び奥行距離を有する宅地であるとした場合の1当たりの価額を、上記(1)の算式における「広大地の面する路線価」に置き換えて計算します。
(注)
1 上記(1)の広大地の面する路線価が2以上ある場合には、原則として、最も高いものを採用します。
2 広大地として評価する宅地は、5,000以下の地積のものとされています。したがって、広大地補正率は0.35が下限となります(地積が、5,000を超える広大地であっても広大地補正率の下限である0.35を適用して差し支えありません。)。
3 広大地補正率は端数整理を行いません。
(評基通22-2、24−4)

簡単に言ってしまいますと、相続税額算出に関して、上記条件を満たす税務上の「広大地」なら、大幅に相続税を安く出来ますよということになります。

(2)の「広大地」に該当する可能性がある場合は、実務上、不動産鑑定士が(2)の「広大地」に該当する旨を説明した「広大地判定意見書」のような書類を作成し、相続税申告・相続税還付等の際に添付、活用されています。

この「広大地判定意見書」を作成している不動産鑑定士はあまりおりません。
これは、この「広大地」の規定が平成16年に施行された新しい規定であり、不動産鑑定評価基準に記載されている評価方法ではなく、あくまで国税庁の基本通達であるため、多くの不動産鑑定士に浸透していないこと等が理由だと考えます。
また、意見書ですので、不動産鑑定評価書とは違い、法的効力のある書面ではありません。

ちなみに広大地評価判定センター・神奈川鑑定(フリーダイヤル0120-554-574)ではこの「広大地判定意見書」を作成しておりますので、ご相談いただければ対応させていただきます。

なお、(2)の「広大地」は上記のように各種要件をクリアする必要がございますので、土地によって「広大地」とならないケースが多々ございます。

また、広大地評価判定センターホームページにて、広大地に関する詳細な情報を掲載しておりますので、ご参考いただけますと幸いです。

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